幅広い分野で活用できる
革新的な新素材です。
1978年、ヤマシングループは
業界で初めて自社開発した
ガラス繊維「ろ材」でフィルタを生産しました。
「ろ材」を外部調達している
多くのフィルタメーカに対し
この「最適ろ材」を開発する独自の技術力こそ、
建機用フィルタにおいて
世界トップシェアとなった強みです。
そして、2017年、ヤマシングループは
新素材「YAMASHIN Nano Filter™」を開発し、
フィルタビジネスを超えて、
新たな挑戦をスタートさせました。
可能性
「パラダイムシフト」を巻き起こす
可能性を秘めた革新素材です
既存素材が抱えていた様々な課題を解決します。
容易性
・ 用途に合わせた樹脂を選択可能
コントロール
可能
・ 繊維径分布を自在に調整可能
機能特性
・ 断熱効果、遮音効果、
自己消火性(不燃性・難燃性)
素材の特徴をそのままに、
細かなニーズに対応可能
「YAMASHIN Nano Filter™」の製法は、幅広い融点範囲に対応できます。用途に合わせて、融点の異なる様々な樹脂から選択し、ナノファイバー化することで、必要に応じた高空隙率、超比表面積効果、断熱効果、遮音効果、自己消火性(難燃性)の特性を付与できます。また150nm~10μmの幅広い繊維径を自在にコントロールでき、既存素材では対応が難しかった、より細かなニーズに応えます。
とは
従来の繊維にはない
新たな価値を実現
ナノファイバーは、直径が1nm~1000nmの繊維状物質と定義されています。繊維をナノレベルまで細くすると、従来の繊維にはなかった新しい物理学的な性質が生まれるため、これを応用した新素材としてYAMASHIN Nano Filter™が開発されました。
特徴
特性が異なる様々なポリマーを
ナノファイバー化することが可能です
「自由度の高さ」が、YAMASHIN Nano Filter™の大きな特徴です。
ポリマーの種類を選ばず、
繊維を1μm以下のナノファイバーに
加工することができます。
様々な種類のポリマー素材から
YAMASHIN Nano Filter™を
生成すれば
これまで対応が難しかった
分野の製品にも
応用することが可能になります。
平面的な二次元構造ですが、
YAMASHIN Nano Filter™は
立体的な構造を有するため、
繊維の空隙率が高いのが特徴です。
この立体構造により、
これまでの樹脂繊維に比べ、
断熱、遮音に優れた性能を発揮するほか、
フィルタとして利用した場合では
多量のダストを捕獲できます。
必要な繊維径分布を
有するファイバーを
生成できる独自製法により、
ポリマーの交換が容易にできるため、
小ロット生産での製造にも対応可能です。
これまで量が少ないために
対応できなかった
素材がありましたら
ぜひご相談ください。
の繊維径分布
PP(ポリプロピレン)を素材に加工した場合200nm~3μm範囲で平均数μmの繊維径が生成可能であり、ピークは600nm〜800nmとなります。なお、PET(ポリエチレンテレフタレート)が素材の場合よりも細く生成することが可能です。
独自の製法
独自の製法により、
様々なメリットを生み出しています
ナノファイバーの可能性をさらに広げる独自の製法を開発。
それによりナノメータレベルの繊維径加工、
小ロット・大量生産など幅広い生産ニーズへの対応、生産の低コスト化など、
既存製法では実現できなかった価値を実現します。
既存製法と比較した優位性
メリット (+) と デメリット (−) | |
---|---|
改良型メルトブロー法 | + 様々な熱可塑性樹脂原料が使用可能 + 繊維径制御(150nm〜10μm) + 様々な形態(シート状、綿状など)に加工が可能 + 容易な装置メンテナンス性 + 高い生産性 |
複合紡糸法(海島型) | + 太さが均一で異形断面製造が可能 + 最小繊維径は150nm + 薄膜、メディカル系に適した製法 − 非常に高額な装置導入コスト(最低約30億円) − 溶媒が必要 |
エレクトロスピニング法(ESD法) | + 数10nmなど極細の繊維径に対応が容易(薄層作成1g/m2) + 熱に弱い物質の繊維加工が可能 − 高額な導入コスト − 低い生産性および製造安全性 |
メルトブロー法 | + 高い生産性 − 極細繊維径の製造は不可能 − 最小で実質800nm程度(1μm以下は基本的に制御困難) |
応用分野
幅広い分野に応用が可能です
また、消臭・殺菌という新たな付加価値を加える技術の開発も進んでおり、人々の生活に欠かせない素材への成長が期待されています。
- 高捕集
効率 - 低圧力
損失 - 高捕集量
- 消臭・吸着
- 除菌
の
エアフィルタに適する特性
コンパクト化、軽量化、
高性能化を実現し、
新たな機能の追加も目指します
一般的な樹脂繊維ろ材は1.5μm~20μmの繊維径であるのに対し、
「YAMASHIN Nano Filter™」は150nm~10μmと細い繊維径となるため、既存のエアフィルタろ材と比較すると高捕集効率、低圧力損失という特長があります。これにより従来製品からのコンパクト化、軽量化、高性能化が可能となります。
さらに、表面積が大きい特徴を生かし、消臭、除菌などの付加機能を追加した高機能素材の開発を目指しています。
- 高
空隙率 - 自己
消火性 - 遮音性
- 軽量化
- 断熱性
の
自動車用途に適する特性
未来の自動車を
もっと快適にします
「YAMASHIN Nano Filter™」はその特性から、車両用素材への応用が期待されています。自己消火性が高く、断熱性と吸音性に優れた防音・断熱材は、安全で快適な車内空間を実現。
さらには環境に配慮した高性能エアフィルタ、バッテリー機器などの保温材など、従来製品からの高性能化・軽量化が想定でき、品質向上の一助を担います。
- 高
空隙率 - 自己
消火性 - 遮音性
- 軽量化
- 断熱性
の
建材に適する特性
快適でエコロジーな
住まいを支えます
「YAMASHIN Nano Filter™」は建材としても大きな可能性を秘めています。
たとえば、自己消火性を活かした天井や壁の不燃材、壁や床に用いる遮音材、
有害物質を吸収するシートなどがあげられます。快適さはもちろんのこと、
安価で人にも環境にも優しい住まいづくりに貢献します。
未来の展望
「消臭・殺菌」に貢献する、
付加価値の高い素材へ
素材の特性だけではなく、表面積が大きいという特徴を活かし、「消臭・殺菌」などの付加価値を加えた高機能素材への研究も進めており、素材としてのさらなる進化を目指しています。
幅広い分野で人々の
豊かな社会に
技術で貢献します
「YAMASHIN Nano Filter™」はエレクトロニクス、医療・バイオ、農業、アパレル、化粧品・生活用品などの幅広い分野で、従来製品を上回る効果とコストメリットを発揮し、人々の生活に欠かせない素材として、豊かな社会の実現に貢献していきます。
ヤマシンフィルタ株式会社
神奈川県横浜市中区桜木町1-1-8 日石横浜ビル16F