一般に、油圧装置の故障は使用油の汚染によるものがその大半を占めています。
汚染物は、機器の故障ばかりではなく、機器の摩耗を促進させ、効率ダウンの元ともなります。
油に汚染物質が混入する原因は、おもに下記のようなことが考えられます。

流体機器の初期汚染度管理は重要なポイントです。
組立時の汚染レベルが高いと、異物による二次摩耗の大きな原因となり、機器寿命を縮めたり、故障および性能不安定を起こします。
初期汚染度管理のチェックポイント
- システム組み付け前に、各部品の清浄度管理を行う。
- 組み付け後のフラッシングを十分に行う。できれば大容量の別回路装置で行うと効果的。
- システムに適したフィルタを設定する。※ご相談ください。
- 定期的なフィルタの交換。
固形粒子
酸化スケール |
溶接スラッジ・鍛造スケール・パイプスケール |
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金属粉 |
機械加工のバリ・カエリ・機器作動による摩擦粉・溶接時のスパッタ |
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ケイ砂 |
鋳物砂・研削粉・大気塵埃 |
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化学物質 |
パッキンシール材の破片・塗料の剥離等 |
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繊維屑 |
ウエス・手袋などの剥離屑 |
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液体および気体
水分 |
大気中の水分 |
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異種油 |
グリース・切削油・防錆油・異種作動油 |
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空気 |
オイルに混入している空気、他 |
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その他 |
油質劣化による発生スラッジ |
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